【あらすじ・感想】よるのばけもの/住野のよる いじめがテーマだけれど驚くほど面白い。※結末ネタバレあり

住野よるさんの4作品を読みました。

いじめや命といった暗い・重いテーマを軽やかに変身させます。

よるのばけものは初っ端から、いじめが発覚。

いじめがテーマで、ネチネチと暗いのかと思いきや、そこまでではなかったです。

むしろ化け物になった男子中学生が、化け物らしい行動をとったりと、ファンタジー感も違和感なく文章に散りばめられています。

今回、完全ネタバレで内容を端的にまとめました。

この記事を読むと、よるのばけもの全貌に迫ることができます。

よるのばけものあらすじ

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夜になると僕は化け物になる。

その日は、学校に宿題を忘れたので化け物の姿で、学校に忍び込んだ。

教室には日頃いじめを受けている矢野さつきがいた。

自分の机から宿題を取り出す、一部始終を矢野に見られていた。

あっちー?

と彼女は化け物の姿の僕に驚くことなく質問してきた。

図星で変な態度を取ってしまう。もはやバレバレだ。

僕は渋々クラスメイトの安達(あっちー)であることを認め、矢野の「夜休み」という遊びに付き合うこたになる。

携帯でチャイムをセットして、チャイムが鳴ると矢野は「夜休み終わり。帰ろう。また明日」と夜の教室から出ていく。

よるのばけもの感想

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次の日には、いつも通り学校で、あっちーは矢野の「おはよう」を無視します。

それがこの教室では正解だから。あっちーはクラスメイトの正解のポジションにいる子たちとずれがないよう振る舞うわけです。

矢野は頭がおかしいやつだから、いじめられたって仕方ない。と自分を納得させ、自分の行為を正当化させます。

矢野は読書中だった緑川さんの本をいきなり掴み、窓の外に投げ飛ばした経緯があります。

緑川は大切な本を突然奪われたのがショックで泣き出します。

その後クラスメイトたちからいじめを受けることになるのです。

そんな日々でも、矢野は「おはよう」と言って教室に平然と入っていきます。

傍観者でもあり、クラスの中心人物である笠井くん。その横にいるのがあっちー。

クラスメイトたちの正解から外れないよう振る舞い矢野を無視する昼の学校。

化け物の姿になり、映画や漫画の話で花が咲く何ら自分たちと変わらない矢野との夜の学校。

「あっちーは夜と昼、どっちが本物なの?」

夜の学校で、矢野が質問したことにあっちーは悩みます。

矢野は頭がおかしいわけじゃない。

緑川の本を突然投げたのには何か理由があるとしたら?

あっちーは彼女の強さや優しさに、自分は昼の学校でどうしたいのか、何が正解なのか、分かってきます。

正解が正解ではないけれど、正解である世界。

正解が正解であるけれど、正解ではない世界。

あっちーは後者を選択し、最後には矢野の「おはよう」に「おはよう」と返します。

もちろんクラスメイトたちは一瞬凍りつき、あいつ裏切ったと、鬼のような顔をあっちーに向けている。

で、完!

マジかよ!これから過ぎるな!笑

これから物語始まっちまうな!笑

あっちー&矢野vsクラスメイトいじめっ子たちですね!

ムーちゃん的、化け物になってしまう理由だけ最後、回収してくれれば良かったのですが、一応そうはなりました。

そうはなったものの……

その理由だと化け物になる人続出なのでは?

心の大きなズレが化け物になって現れていた。

(大きなズレがなくなり)彼はその日ぐっすりと人間の姿で眠りに付けた。

ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお???

ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ??!

いやいや、化け物大量続出間違いなしですよ!

ストレス社会、ジャパーンからしたら、その理由だと、夜は化け物になってオフ会ですよ(カオス)もはやムカつく会社や学校が一夜で殲滅させられそう。

あっちーくんだったから、化け物になる理由が欲しかったムーちゃんです!

もうその一点が不満で不満で仕方ないです!

住野よるさんが伝えたかったことは作中にバッチリ描かれていますけどね。読者を考えさせる小説であり、巧くきっちり終わってます。

そうなると、ムーちゃん希望のエピソードは不要なのですけどね!!!ケッ

よるおのばけもの1番の悪は誰なのか

緑川さんは矢野のもと友達で、矢野がいじめられると勝手に責任を感じ(何はともあれいじめの原因になってしまった自分)に、いじめっ子たちに仕返しします。

それを隠れて行うので、クラスメイトたちは矢野がやった復讐だとはやし立てます。

おい、緑川本末転倒じゃね?(ムーちゃん心のツッコミ)

黒幕は笠井であり、矢野をいじめている奴を自分が嫌いな奴と被せます。真実に興味があるかどうかは別。緑川さんをコントロールし、自分は手を下さない。

どんな行動をクラスメイトの彼、彼女にすれば、どんな反応が返ってきて、コントロールできるか知っている。クラスメイトたちを陰湿に狡猾に支配していく。

緑川さんの「笠井くんは悪い子だよ」

笠井があっちーにキレ気味になるシーンで「冗談冗談、何マジになってるの?」と、その反応に満更でないようす。

よるのばけものは、あっちー視点でしか描かれてないですが、もし笠井視点で描かれていたら、ただただサイコパス小説になっていたかもしれません。

参考記事: 笠井がこわい 

著者:住野よるさんについて

高校時代より執筆活動を開始。もともとは電撃小説大賞に応募していたが一次選考に通らず、作風を見直して書き上げた「君の膵臓をたべたい」は、応募規定よりも長くなってしまい投稿できなかった。

他の賞に送るも結果は振るわなかったが「この作品だけは誰かに読んでもらいたい」という想いから、2014年2月ごろ、夜野やすみ名義で、小説投稿サイト「小説家になろう」君の膵臓をたべたい」を投稿。

同作が話題となり、双葉社から書籍化されデビューするに至った。ペンネームの由来については、後付けと断っているものの「教室のすみっこにいるような子の夜に創造性があるはずだという意味」と語っている。

引用:Wikipedia

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